「築30年以上の賃貸物件に住むのはアリ?」
「築古物件に住むメリットってあるの?」
築30年以上の賃貸物件に引っ越しを検討している方で、このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
築30年の家は一般的に「築古物件」と言われ、築浅物件と比べて「ボロい」「汚い」などのイメージがありますよね。
それでも、築古物件に住むメリットは以下のように意外と多くあります。
【築30年以上の賃貸物件に住むメリット】
- 家賃が安い
- 間取りの広い物件が多い
- リフォーム済の物件がある
- 原状回復費用が安い
この記事では、築30年以上の賃貸物件に住むメリットやデメリットなどを詳しく解説します。
引っ越しを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください!
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築年数30年以上の賃貸マンションやアパートの現状
築30年以上の物件を借りようとしている方で、「どんな外観なの?」「室内状況は?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この章では、築30年以上の賃貸物件の外観、室内写真をご紹介します。
築30年以上のマンションやアパートをイメージできていない方は参考にしてみてください。
築30年のマンションの写真
築30年のマンションの室内写真をご紹介します。
画像参照:SUUMO
東京都内の築30年の某マンションの室内写真です。
この物件は2022年にリノベーションされており、築30年とは思えないほど綺麗な内装です。
首都圏の築古マンションはリフォームやリノベーションされている物件が多いため、上記物件のような綺麗な部屋に住めます。
ただし、すべての物件がリフォームされているわけではないため、物件探しの際はリフォーム済物件に絞るなどして探してみましょう。
築30年のアパートの室内写真
次に築30年のアパートの写真をご紹介します。
築30年アパートもマンションと同様に、リフォームやリノベーションされている物件が多く、室内も綺麗なのが特徴です。
ただし、外観に関しては築浅アパートと比べると老朽化している感が否めません。
それでも、家賃7、8万円で1DKや1LDKの間取りに住める物件も多数あるので、「安くて広い部屋に住みたい」と思う方に向いているといえます。
築年数30年以上の賃貸マンションやアパートに住むメリット
築30年以上の賃貸マンションやアパートに住むメリットをご紹介します。
実際に築30年以上の物件に住むかどうか検討している方は参考にしてみてください。
メリット①:家賃が安い
築30年以上の物件は家賃が安い傾向にあります。
以下は、築年数の経過と賃料の関係を表したグラフです。
画像引用:三井住友トラスト基礎研究所
築3年から賃料が低下しているのでがわかります。築11年を超えると減少幅は小さくなるものの、少しずつ賃料が低下していきます。
このように、築年数が経過するほど家賃も安くなっていくのが賃貸物件の特徴です。
つまり、築30年の賃貸物件は新築と比べて価値が減少しており、必然と家賃も安くなりやすいといえるでしょう。
メリット②:間取りの広い物件が多い
築古物件は、安い家賃で広い間取りの部屋を借りられるメリットがあります。
例えば、築5年や10年などの物件で1LDKや2LDKの部屋を借りようとしても10万円以上の家賃がかかる物件がほとんどです。
一方で築30年以上の物件であれば、劣化や損傷が進んでいる分、同じ間取りでも6万円や7万円で借りられる物件があります。
設備や外観に古さを感じても、安い家賃で広くゆったりと生活できるのが築古物件ならではのメリットでしょう。
メリット③:リフォーム済の物件がある
築30年以上の古い物件のなかには、リフォームされている物件が数多くあります。
古い外観や室内状況のままだと買い手に付きにくいため、イマドキの設備やおしゃれな室内にしているケースが多く、新築同様の見た目の物件もあります。
また、家賃も新築物件よりも安く設定されていることが多いため、安い家賃で綺麗なお部屋に住めるのも築古物件のメリットでしょう。
メリット④:原状回復費用が安い
築古物件は、退去時の原状回復費用が安いのもメリットです。
築浅物件を借りた際は、契約満了後に元の綺麗な状態に戻さなければならないため、状況によっては高額になるケースがあります。
一方で築古物件の場合は、元から傷やシミが付いている物件が多く、どの傷が入居後にできたのか、どのシミがクリーニング対象なのかなどの判断が付きにくいです。
また、「返還後にリフォームするつもりだった」と貸主が予定しているケースもあるため、築浅物件と比べて原状回復費用が安くなりやすい傾向にあります。
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築年数30年以上の賃貸マンションやアパートに住むデメリット
築30年以上の賃貸物件に住むデメリットをご紹介します。
マンションとアパートならではのデメリットに分けているので、住みたい物件種別に合わせて確認しましょう。
共通のデメリット①:老朽化している物件が多い
築30年以上の物件は老朽化している可能性があります。
そもそも建物には、以下のように耐用年数が定められています。
建物の構造 | 耐用年数 |
---|---|
木造・合成樹脂造のもの | 22年 |
木骨モルタル造のもの | 20年 |
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの | 47年 |
一般的なアパートは木造なので22年、マンションは47年の耐用年数が定められています。
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耐用年数が経過するほど建物の価値が減少していくため、耐用年数を迎えた建物は「価値がゼロ」と判断されます。
また、雨や風に長期間さらされてきているため、見た目的にもボロくなっているケースが多くあります。
ほかにも、建物を支える柱や壁が老朽化しており、震災時に倒壊するリスクまであります。
このように、築30年以上の物件(特にアパート)は建物全体が老朽化してきている物件もあるため、注意が必要です。
共通のデメリット②:設備が古い
築古物件は、築浅物件と比べて設置されている設備が古い傾向にあります。
築浅物件には、IHコンロやウォシュレット付きトイレ、画面録画付きインターホンなどが設置されている場合があります。
しかし、築古物件にはそのような便利な設備が設置されていないケースが多く、生活の利便性においてデメリットになるでしょう。
ただし、リフォーム済物件であれば、それらの設備も充実している場合もあるので、一概に「築古物件=設備が古い」とも言えません。
共通のデメリット③:耐震性に不安がある
築30年物件は耐震性に不安があります。
耐震性を測る指標として、新耐震基準と旧耐震基準があります。
つまり、1981年6月1日以降に建てられた建物であれば新耐震基準で建てられていますが、それ以前から建てられている建物は旧耐震基準のままである可能性があります。
1981年は43年前ですので、築40年以上の建物は旧耐震基準の可能性が高いです。もし、築40年以上の物件を借りようとしている方は、耐震基準がどうなっているのかを確認しておくのがよいでしょう。
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マンションのデメリット①:エレベーターが付いていない場合がある
築古マンションはエレベーターが設置されていない場合があります。
そもそもエレベーターの設置義務に該当するかどうかはマンションの高さによって異なり、建築基準法では、高さ31mを超える建築物にはエレベーターなどの昇降機を設置する義務が定められています。
第三十四条
高さ三十一メートルをこえる建築物(政令で定めるものを除く。)には、非常用の昇降機を設けなければならない。
引用:法令検索
高さ31mはマンションでいえば10階建てほどの高さであり、10階建て以上のマンションであればエレベーターが設置されています。
逆にいえば、9階建て以下のマンションであればエレベーターを設置する義務がないということです。
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一般的に考えて9階建てマンションにエレベーターが設置されていないことは考えられないですが、4階や5階建ての古いマンションであれば十分にあり得ます。
このように、築古マンションにはエレベーターが設置されていない可能性があるため、物件探しの際は、家賃や間取りだけでなくエレベーターが設置されているかどうかもチェックしておくとよいでしょう。
マンションのデメリット②:管理費が高い
築古マンションは、管理費が高い傾向にあります。
築古マンションは築浅マンションと比べて建物自体が老朽化している傾向があるため、設備の修繕や交換などが発生しやすいデメリットがあります。
それらの修繕費は管理費から賄われているため、必然と管理費も2,000~3,000円ほど高くなりやすいといえます。
アパートのデメリット①:虫が発生する
アパートならではの最大のデメリットは、「虫の発生」です。
特に築古アパートは、柱や窓枠が歪んで建物にすき間ができているケースが多くあり、そのすき間からゴキブリやアリなどの虫が侵入する場合があります。
また、1階の部屋は虫が入りやすいので、築30年以上アパートを借りようとしている方は気を付けましょう。
アパートのデメリット②:すき間風が入る
前述のとおり、築古アパートは経年劣化や損傷の影響で建物にすき間ができている可能性があります。
すき間があれば当然すき間風も入りやすくなるため、冬の時期は特に寒さを感じるでしょう。
さらに、寒いと感じやすいので暖房も必要以上につけるため、光熱費も高額になる可能性があります。
築年数30年以上の賃貸物件に住む際のゴキブリなどの虫対策
築30年以上の賃貸物件は、安くて広い物件がたくさんあります。
しかし、築古物件特有のデメリットである「虫」について悩んでいる方も多いでしょう。
「安くて広いのはいいけど虫が本当に無理!」
「虫が出ないためにはどうしたらいいの?」
こんな方に向けて、ゴキブリなどの虫対策をご紹介します。
虫が苦手な方は、以下の方法で対策しましょう。
- 床に物を散乱させない
- ゴキブリホイホイを置く
- 掃除を定期的にする
- なるべく隙間を作らない
- ハーブを育てる
- 毒餌を撒く
対策①:床に物を散乱させない
床に物を散乱させないようにしましょう。
これらはゴキブリの住処になりやすいため、すぐに捨てるか整理しましょう。
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対策②:ゴキブリホイホイを置く
ゴキブリ対策の定番といえば「ゴキブリホイホイ」です。
ゴキブリホイホイを置くだけで、なかに撒いてあるエサに反応して勝手に罠に掛かってくれます。
しかし、ゴキブリホイホイは家に発生したゴキブリを駆除するための物であり、「侵入を未然に防ぐ」という目的であれば効果は低いでしょう。
対策③:掃除を定期的にする
掃除を定期的に行うのも効果的です。
床に散らばった食べかすや生ごみなどはゴキブリの大好物であり、これらを放置しておけば当然ゴキブリが室内に発生しやすくなります。
特に1人暮らしの方は掃除を後回しにしがちですので、定期的に行うように意識しましょう。
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対策④:なるべく隙間を作らない
建物のすき間を作らないのも虫の侵入を防ぐのに効果的です。
ゴキブリなどの虫は、洗濯機の排水管や網戸のすき間などを通じて侵入してきます。
これらのすき間を完全に防ぐことで、物理的に虫の侵入を軽減できます。
排水管のすき間をガムテープで塞いだり、網戸を新しいものに交換したりすれば十分にすき間を防げるでしょう。
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対策⑤:ハーブを育てる
ハーブを育てることでゴキブリの侵入を軽減できます。
ゴキブリは、ハーブや柑橘系の匂いが苦手といわれています。
そのため、ハーブを育てて玄関やベランダに置いたり、柑橘系のアロマを部屋に焚くのも効果的です。
まとめ:築年数30年以上の賃貸物件は借りる前にメリットとデメリットを理解しよう!
築30年以上の賃貸マンション、アパートを借りるメリットとデメリットについて解説しました。
築30年以上の物件は「築古物件」に該当し、築浅物件と比べて老朽化の進行や設備の古さなどが目立ちます。
それでも、築浅物件と比べて家賃が安い傾向にあるため、賃料を抑えたい方におすすめです。
また、最近の築古物件はリフォームやリノベーション済物件が多いため、安い家賃で新築同様の部屋に住めるメリットもあります。
このように、築古物件にはさまざまなメリットとデメリットがあるため、借りる前にしっかりと理解しておくのが大切です。
賃貸物件への引っ越しを検討している方は、この記事を参考にしていただけると幸いです。
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